Sano No.71:腸の老化

加齢による腸の機能低下

腸は年齢を重ねると共に便を押し出す蠕動(ぜんどう)運動という力が弱まっていきます。押し出す力が低下することにより、便が長期にわたり腸内にとどまると、有害な腐敗物質が溜まり便の匂いもきつくなります。また腸の持つバリア機能の低下によりウイルス等に感染しやすくなってしまいます。

腸内フローラの変化

腸内で有用な働きをする乳酸菌やビフィズス菌の減少、悪い働きをする有害菌増加などの腸内フローラのバランスが崩れることも便秘や下痢の原因となります。また有害な物質が腸内で吸収されることで色々な不調が生じてしまい、老化の加速要因となります。

和食で腸の老化を食い止める

和食の基本は一汁三菜です。ご飯、汁物1品、おかず3品で構成されます。和食によく使用される野菜やきのこ類、豆類などは食物繊維が多く含まれており、腸内細菌のエサになります。また納豆に多く含まれる納豆菌が有用菌のエサになってくれるなど、発酵食品にも腸を整える働きがあります。腸内に棲む多くの菌にまんべんなくエサを与えることで腸内環境が整います。下記に紹介する「まごわやさしい」を献立作りの参考にして、腸の老化を食い止めましょう。

腸が整うガラクトオリゴ糖

オリゴ糖は胃や小腸で分解されずに大腸に届き、腸内細菌のエサとなります。オリゴ糖の1種であるガラクトオリゴ糖は牛乳の他、母乳にも含まれており生まれたばかりの赤ちゃんの腸内のビフィズス菌を増やしを外敵から守ってくれます。