Sano No.69:健康を願い続けて90年
2025年おかげさまでヤクルトは創業90周年を迎えることができました。
創始者である代田稔の願いを込めた「ヤクルト」の誕生に始まる私たちの歩み。ヤクルトは、世界の人々の健康で楽しい生活作りへの貢献を目指してこれからも歩み続けます。
私たちは、生命科学の追究を基盤として、
世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します。
ヤクルトの創始者で医学博士の代田 稔が京都帝国大学(現在の京都大学)で医学の道を歩みだしたのは1921年。その当時日本はまだ豊かとはいえず、衛生状態の悪さから感染症で命を落とす子供たちが数多くいました。
そんな現実に胸を痛めていた医学生時代の代田は、病気にかかってから治療するのではなく、病気にかからないようにする「予防医学」を志し、微生物研究の道に入ります。
そこで乳酸菌が腸の中の悪い菌を抑えることを発見、これをさらに強化培養することに成功します。
それが、今日「乳酸菌 シロタ株」と呼ばれる学術名ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株※という乳酸菌です。
その後、代田は、生きて腸内に到達し、有用な働きをする「乳酸菌 シロタ株」を、一人でも多くの人々に摂取してもらうため、有志と共に安価でおいしい乳酸菌飲料として製品化します。1935年、乳酸菌飲料「ヤクルト」が誕生しました。
世界の人々の健康を守りたい。
代田 代田稔の情熱と発想、飽くなき探求心は、今も、脈々と受け継がれています。
※2020年3月以前は、L.カゼイ・シロタ株と分類されていました。
社会課題(健康課題)と変化とその挑戦
健康に関する社会課題の解決から始まった代田イズム。
日本社会における健康課題はヤクルト創業時からの90年間で大きく変化しました。
その変化で1人ひとりに合わせた「新しい価値」をお客さまへ提供できるよう挑戦してきました。
近年では、 「Yakult(ヤクルト)1000」 (2019年発売)は「ストレス社会」と言われる現代の社会
課題の解決に貢献し、多くの方にご支持をいただきました。
腸を守ることは、体を守ること、そして心身も守ることに
私たちが生きていくうえで必要な栄養素を吸収するのも、外敵の侵入から体を守るのも腸。腸は私たちが生きていくために必要不可欠な働きを担う、まさに健康の要といえる器官なのです 。この腸が健やかであることが、体全体の健康を守ることにもつながります。また、脳の状態が腸の機能に影響を及ぼすことは知られていましたが、近年、脳から腸への影響だけでなく、腸の状態のさまざまな変化が脳に伝わり、気分や感情という心の状態にも影響を及ぼすことが分かってきました。そのため、心身を健康に保つためにも腸が健やかであることが大切なのです。